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「執筆の素人」が書いたベストセラー本の特徴はコレ!

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執筆の素人が売れる本を書くことは可能か?:

人生で最初に書いた本がいきなりベストセラーになることがあります。

つまり、執筆の素人が、売れる本を書くことは十分可能なのです。

なぜかというと、執筆の素人であっても、人生も仕事も生活も趣味もすべて素人という人はいないからです。

人は誰でも、人生か仕事か生活か趣味のプロまたはプロ級なのです。

本づくりでは、文章のうまい・へたよりも、書き手の人生や生活や仕事や趣味の中身のほうが重要です。

そしてむしろ、執筆素人が書いた本のほうが、輝いているように感じます。少なくとも私は、地方の小さな出版社で編集者をしていたころ、そう思っていました。

なぜ執筆素人がベストセラー本を書けるのでしょうか。

本に「ビギナーズラック」はない:

執筆素人が書いたベストセラー本を分析する前に、「本にはビギナーズラックはない」という事実を紹介します。

ビギナーズラックとは、ゴルフやボーリングやポーカーや競馬などで、初めて挑戦した人がいきなり好成績を収めることです。誰しも一度は経験があるのではないでしょうか。

なぜ本にビギナーズラックがないかというと、本は立ち読みができたり、書評が出たりするからです。本を買う人は、本をじっくり吟味してから買うので、ビギナーが書いた本がまぐれで売れることがないのです。

それでも処女作がベストセラーになる理由:

それでも処女作がベストセラーになることがあります。ということはつまり、それはまぐれではない、ということなのです。

初めて本を書いた人に、ベストセラー本を書く素質が宿っていたのです。

売れる本を書く素質とは、「何十万人もの人が知りたい情報」を持っていることなのです。極論すれば、それだけで本は売れます。

だから「ビリギャル」はヒットした:

塾の講師が、見るからに頭が悪そうなギャル高校生に勉強を教え、見事に慶応大学に入ったら、百万人以上の人が「どういう魔法を使ったのか知りたい」と思いますよね。

だから「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」(KADOKAWA)は、著者の坪田信貴さんの処女作にも関わらず、いきなりベストセラーになったのです。坪田さんはそれまで本を書いたことがなく、本業は塾の経営者です(*)。

本の執筆の素人の坪田さんがデビュー即ベストセラー作家になったのは、「ものすごいエピソード」を持っていたからです。だから坪田さんは、体験談を文字にしただけともいえるのです。

あなたにもあるでしょう、「すごいエピソード」が。それを本に書けばいいのです。

*:坪田信貴(つぼたのぶたか)(Speakers.jp)
https://www.speakers.jp/speaker/tsubota-nobutaka/

それだけじゃない「ビリギャル」の秘密:

しかしすごいエピソードを本に書いただけでは、ちょっと売れただけで終わりです。しかし「ビリギャル」は社会現象になりました。社会現象が「ばか売れ」をつくったのです。

なぜなら「ビリギャル」には、エピソードのほかに「ストーリー」があったのです。

「ビリギャル」は、おバカな女子高生が猛勉強を始めた話ではなく、塾講師(著者の坪田さん)とビリギャルとその親が織りなす感動ストーリーなのです。

まとめ〜エピソードとストーリーの2つがあれば素人でも本を出版できる:

私は編集者をしていたころ、執筆素人が出版社に持ち込んできた文章を大量に読みました。そのなかに、「読ませるエピソード」が含まれているものがいくつかありました。また、「感動ストーリー」もよくみかけました。

ただいずれも出版には至りませんでした。それは2つそろっていないからです。

執筆素人の書いた文章が本になるには、エピソードもストーリーも含まれていないとならないのです。

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