「自費出版時の具体的な流れ」を私の過去の出版体験から説明します。
文章を書くのが好きだった私の自費出版体験談
私は過去に自費出版をしたことがあります。
以前から文章を書くことが好きで、読書感想文で賞を取ることも多かったので、大学時代や社会人時代に、色んなコンテストなどに応募をしていました。
しかし、一切通らず。コンテストで大賞を取ることはもちろん、佳作にすら選ばれたことはありませんでした。
それでも、やはり一度自分の本を出版し、正式に作家になりたいと思っていました。
どうすればいいのかと思っていたところ、過去にコンテストに応募したとある出版社から連絡があり、「自費出版をやっていますよ」と告げられました。
「もし文章を書くことが好きで、どうしても本を出したいのなら、自費出版という形で出すことが出来ます」との内容でした。
とても迷いましたが、私は自分の書籍を一度出してみたいと思っていましたし、自費出版という形でも作品として世にでるのならば、作家デビューが出来るのではないか、そしてその本が編集者の方の目に止まって、他の本の出版依頼などが来る可能性もあるのではないか、と考えました。
当初は迷いましたが、やはり行動しないと人生は変わりません。
自費出版をして人生がどう変わるかみてみよう、と私は出版することを決意しました。
出版社の担当がついてから出版までの具体的な流れ
この出版社の担当編集者さんは「まだ作品がないのであれば、まずは作品を書いて欲しいです」と連絡をくれました。
当然私は作家を目指していましたので、前から温めていた作品を持っていました。
それをリライトし、短編の小説のように編み上げ、編集部に郵送しました。
しばらくすると連絡が来て、修正してもらいたい箇所があること、そしてもう少しページ数を増やしてもらいたいとのことを告げられました。
また、載せたい写真だったり、イラストなども基本的には全て著者が集めなければならないとのことで、そういった載せたい写真を揃える工程も必要でした。(これはお金を払えば写真家やデザイナーの方にやってもらうことが出来ます)
写真やイラストはWordやメールフォームで入稿が可能だったので、出版社のメールアドレスを教えてもらい、そちらで遣り取りをすることになりました。
直接出版社の方へ出向くこともなかったので、その点はとても楽でした。
その後、何度か本の体裁なども話し合い、修正などを進めていきました。
実際のところ、かなり修正は多く、何度も校正なども入りましたし、見出しをもっと足してほしいなど細かいところまでチェック頂きましたので、かなり本の練度が上がったと思います。
やっぱりプロの編集者にみてもらうと違うなぁ・・・私はまだまだアマチュアだったんだな、と気づく良い機会になりました。
実際、出版社の方々とこうして出版する流れを通して関わることがなければ、本を書く上で重要なポイントを未だにいくつも知らないままだったでしょう。
なお、レイアウトや表紙なども私のやりたいような希望を聞いてくださり、何度かのやり取りを通してレイアウトも決定しました。
最終的に初稿が出来上がり、その後も不備があれば、校正をしていきます。
私は表紙が少々イメージじゃなかったので、何度もやり直しになりました。
その後、出来上がり、製版と印刷が行われました。
手元にその後本が届いたときには本当に、本当に感動しました。
近くの書店にはそれほど並ばず、追加で書店に納品したい場合はお金がいるということでしたが、最低の数をまずは製本して様子を見ていました。
また、その後も出版社の方が、多くの人に本が売れるように販促を行ってくれました。
ポップなどを作成してくれましたし、その都度ちらし、ポスターなども用意してもらえました。
これらも実際に販売するに当たって、用意するかどうか希望を伝えることが出来ました。
このあたり、色々と気を利かせてもらい、やはり出版社はプロなんだな・・・と改めて思いました。
自分で色々くすぶっていないで、プロにお願いする事が、いかに良いのか、非常に勉強になる良い機会でした。
出版後どのような「結果」になったか
これは人によって違うとは思いますが、私の場合は、本もまずまずの売れ行きになりました。
また、当初の目論見通り、この本が編集者の方の目に留まり、別の本の出版の機会を頂くことが出来ました。
晴れて商業作家になれたのです。
もちろんこれは運もあるかもしれませんし、本の内容や執筆力の部分もあるかもしれません。
私のこの体験談を読めば分かるでしょう。
私は特別文章が上手いわけでもない、普通の文を書く素人です。
それでもやはり実際に本を出し、人の目につくところに完成形の本を置いておくことで、色々な方の目に留まり、色々な機会を頂くチャンスになるということは、ここで皆さんにお伝えしておきたいと思います。