幻冬舎ルネッサンス新社にて大人向けの絵本を出版しました。
自分で書いた絵本を幻冬舎で出版することに。
私は美術学校を卒業し、今も絵を描いていて個展やグループ展などで作品を発表しています。
初めて自費出版で絵本を作ってみたのは学生の頃でした。
趣味で小説なども書いていたので、それに絵をつけて本を作りたくて、そこでまずは、自分で手作りの絵本を作ることにしました。
コピー機でコピーしたものを自分で貼り合わせ製本して、表紙もハードカバー仕立てにして、手作りの絵本を完成させました。
そうして手作りした絵本がなかなか満足のいく出来だったことから、これを出版したいと欲がでました。
インターネットでおおまかな見積もりをしてくれるところも結構あって、値段が安いことと、原稿を直接持って行ける範囲にあることなどから、幻冬舎ルネッサンス新社に決めました。
参考:【出版社情報】幻冬舎ルネッサンス新社の出版の特徴や評判、その傾向(メリットとデメリット)
絵の原稿を持ち込み、打ち合わせ、完成まで〜
絵の原稿と、文字のデータ、それと自分で作った絵本を完成見本として持って行き、打ち合わせをしました。
紙のサンプルをいくつも見てどの紙に印刷するか決め、本の大きさ、体裁、見返しの紙、表紙に汚れが付きにくくするPP張りという加工を施すかどうか等、そういったことを相談しました。
幻冬舎さんに注文をしてしまえばあとは殆ど待つだけです。
校正が送られてきたのをチェックし、気になったところを少し直してもらうようやりとりしたくらいで、約二ヶ月半後に本が出来上がりました。
仕上がりは、かなりイメージ通りでした。ただ、予想していたよりも本って嵩張るし重いので運ぶのが大変でした。
本作りは、衝動でした。
作品をつくるって衝動的じゃないとできないと思うのです。
普段描いている油絵やドローイングは一点ものですから、本や版画のような大量生産できるものに憧れはありました。
たくさんあれば安く売ることができる、安くできるということはたくさんの人に手にとってもらえる可能性が高くなるということです。
出来上がった本はイベントや個展の際に売ったり、インターネット上で販売したりしています。本を買ってくださった方が、この本を楽しみ気に入ってくれたら嬉しいと思います。
作品はそれを鑑賞してくれる人、それを愛してくれる人と出会ってはじめて完成するものだと思うからです。
絵本ならではのトラブル 〜 合紙は一般的ではなかった。
絵本を作る際に、ひとつ、問題がありました。
私が見本として手作りした本は、本の見開きつまり二ページ目と三ページ目を同じ一枚の紙に印刷して真ん中で折り、三ページ目の裏面とその次の四ページ目の裏面を貼り合わせるという方法で作成していたのですが、この合紙(ごうし)という製本方法はあまり一般的なものではないらしいのです。
たしかに、市販の本で合紙のものはあまり見かけません。
あるとしたら幼児用絵本の類ですがそれらは必ずと言っていいほどボール紙のようなぶ厚い紙に印刷されていて、私の作りたい絵本のイメージとはかけ離れています。
普通の糸綴じで作ることも考えましたが、糸綴じだと右のページと左のページが別の紙に印刷される為、見開きの中央(ノドの部分)で絵が分断されるということが気になり、やはり合紙という方法にこだわることにしました。
合紙の場合、紙はどの程度の厚さ(薄さ)からできるのかなど詳しいことは幻冬舎ルネッサンス新社さんではすぐには分からず、また糸綴じを想定して見積もりをしていたようで、合紙で作る場合は見積もりも多少変わってくる可能性がある為、詳しいことを取引先の製本所の方に問い合わせてから連絡をくれるということだったので、最初の日の打ち合わせはそれで帰りました。
後日幻冬舎ルネッサンス新社から連絡がきて、合紙本を作れるのは限られた製本所だけなのでいつもお願いしている製本所経由で別の製本所に依頼することになるということと、私が使いたがっていた紙(バンスターA93.5k)でもできるということ、製本期刊を1カ月ほど余裕が必要だということ、合紙の場合の見積もり金額を教えてくれました。
見積もりが糸綴じの場合と大差なかったので、それで正式に注文をしました。
今はインターネット上のやりとりだけでも印刷の注文が出来たりする時代ですが、担当の方に直接お会いして、色々とお話を聞けたり、実際に見本の紙を見たり、製本方法などを細かく相談できたのが、心強くてよかったです。
私も初めての自費出版で、作品に対する思い入れも強く、イレギュラーな注文もしてしまったと思うのですが、担当の方には親身で親切な対応をしていただけたと思っています。
対応が悪かった点は、特にありませんでした。