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自費出版時の出版部数の目安はどれくらい?最低部数と実際の発売部数の具体例

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自費出版と商業出版の出版部数の比較。それぞれ何冊が目安なのか?

大まかに分けると、出版には「自費出版」と「商業出版」があります。

それぞれ出版部数の目安はどれくらいなのでしょうか。

また、これらを比較すると、出版部数に大きな差異はあるのでしょうか。

今回は自費出版と商業出版の出版部数の比較と目安に加え、販売ルート、売れた本、有名になった成功例などを併せて解説します。

参考:自費出版の印税はどのくらい?商業出版とどっちが得なのか?

自費出版の出版冊数の目安はどのくらい?

自費出版の出版部数の目安は出版の目的によって変わってきます。

例えば自分史を記念に出版する場合は1冊で出版されている方もいます。

家族や親戚向けであれば冊数が増え、5〜10冊程度での出版が多いようです。

また社史などの団体の紹介を目的とした出版を行う場合は、配布に必要な数を出版することになりますので、その団体にもよりますが、例えば200冊などの冊数での出版になります。

セミナーで配布する書籍を出版する場合も同様で、200冊など、セミナーに参加する人数に応じて冊数を調整して出版することが多いようです。

書籍自体で印税収入を求めて出版を行う場合は、まずは少なくとも500冊-2,000冊程度からの出版が多いようです。主に小説エッセイ自己啓発書ビジネス書などが当てはまります。

販売方法として、Amazon経由などWeb媒体経由のみを選ぶ場合は、出版冊数が100冊など少なくとも問題がない場合が多いですが、発売部数が少ないと有名書店への販売ルートには乗らず、大々的に販売し辛いこともあり、冊数がある程度大きい方がメリットがあります。

なお、初版から全国的に販売をする場合、自費出版かつ初版でも5,000-10,000部程度を発行するケースもあります。(与沢翼「秒速で1億円稼ぐ条件(フォレスト出版)」、山下誠司「年収1億円になる人の習慣(ダイヤモンド社)」など)

もちろん上記の冊数はあくまで目安となります。

実際に自費出版を検討されている場合、ご自身の状況に照らし合わせ、出版社にも相談の上、適切に判断をしてみてください。

なお、初版の発行部数が多い方が、多くの書店に配本されますし、出版社としてもその本を宣伝しやすくなりますので、その本が爆発的に売れる可能性は高まります

有名な成功例として、山田悠介「リアル鬼ごっこ(文芸社)」は当初自費出版でしたが、爆発的なヒットとなり、最終的に映画化にまでこぎつけています。

葉田甲太「僕たちは世界を変えることができない(パレードブックス)」も当初5,000部の自費出版でしたが、結果的にこちらも大ヒット作品となり向井理主演で映画化しています。

また他に売れた本として、Jamis Jamis「B型自分の説明書(文芸社)」も初版1,000部にて自費出版した書籍でしたが、初版から爆発的な人気を得て160万部越えのベストセラーへと発展しています。

参考:書籍が何冊以上売れたら大ヒットか。何万部からベストセラーか。【日本、世界のベストセラーまとめもご紹介】

商業出版の出版部数はどのくらい?

では商業出版の場合は、出版部数の目安はどのくらいなのでしょうか?

先述の通り、初版の部数が大きい方がヒットする確率は上がります

そのため商業出版の場合、必然的に先ほど紹介したような大々的な出版部数になるようです。

初版の発行部数は、出版社によってやや異なりますが、3,000-10,000冊程度の冊数が多いようです。

小規模の出版社で3,000冊程度、中規模で4,000-8,000冊程度、大手の出版社では8,000-10,000冊程度が目安となっています。

初版の出版部数を書店に配本し、主要な書店で売れていることが確認出来れば、出版社は増刷して冊数を増やすという決断を下すようです。(紀伊国屋新宿店など)

従って、その財力によって初版の出版部数には差が出ますが、実質的な出版フローや販売ルートは自費出版であれ商業出版であれ大きな差異はありません。

ただ費用に関しては大きな違いがあり、自費出版の場合は出版から流通や広告まで全ての費用を著者が負担する一方で、商業出版の場合は費用に関しては出版社側が負担するため、著者の負担は一切かかりません。(代わりに商業出版の場合、著者の利益が削られます)

参考:なぜ94%の人が出版を諦めるのか?

自費出版でもヒットは狙えるのか?

結論から言うと、自費出版でも十分に大ヒットが狙えます

先ほど紹介した3冊(「リアル鬼ごっこ」「僕たちは世界を変えることは出来ない」「B型自分の説明書」)はまさに自費出版からベストセラーの事例ですし、他にも事例は数多存在します。

このような有名な作品でも、最初は「まずは自分の本を世に出したい。金銭的な面は気にしない。初期費用だけでも回収出来れば御の字かな」くらいの目的だったようです。

自費出版だから売れないというのは間違いで、売れないのであればその理由は本のクオリティが低い(著者の力量の問題)か、十分な宣伝販促がなされていないか、どちらかになります。(宣伝販促の係数は出版社の力量と初版の冊数)

参考:自費出版本は本当に有名書店に書店流通するのか?出版書籍の5つの販売ルート解説と出版書籍を有名書店に流通させる方法について

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