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書店員が教える「著者自らの書店営業」。著者営業は販促活動として効果的!

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著者自らが書店への営業は行うべき?出版社に任せるべき?

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本を出版することが決まったら、さて、どうやってその本を売っていこうかと販促に頭を悩ませることかと思います。

そして販促で真っ先に思いつくのが書店への営業です。

こちらの記事でも説明した通り、基本的には書店への営業は出版社が行います。

しかしながら、著者自身で書店に営業をかけることがダメだというわけではありません。

実際、著者自身が行う営業活動が効果的なケースもあります。

この記事のライターである書店員の”こうの”が、書店員の立場からどのような著者営業であれば有効なのかを説明していきたいと思います。

参考:自分書いた小説を印刷して、本屋さんに勝手に並べたら、逮捕されますか?

書店が著者営業を受けるのは「棚作り」や「コーナー作り」に役立つから。

まず前提として、どの書店でも著者営業を受け付けているわけではありません。

書店によっては「仕事の邪魔だ」と思うところもあるでしょう。

これは、書店の傾向と担当者の性格による部分が大きいので、正直なところ営業をかけてみないとわかりません。

しかし私が務めている書店では、そんなに高い頻度ではありませんが、著者の方から営業を受けていましたし、喜ばしく感じておりました。

なぜ喜ばしく感じていたのか?

それは「コーナーの作成の材料になったから」です。

参考:自費出版は本当に書店流通するのか?5つの販売ルートと本屋の店頭においてもらう方法を解説!

書店員は「棚づくり」や「コーナー作り」のアイデアが欲しい。

実は、書店員の仕事に「棚づくり」「コーナー作り」というものがあります。

「新刊コーナー」は有名ですが、それ以外にも、書店は必ず「本を売る」という工夫を凝らしているので、様々なコーナー作り、棚づくりをしています。

もちろん多くの棚は売り上げデータや人気ランキング、口コミに基づいた陳列になっていることは間違いありません。

しかし「本屋・書店おすすめの書籍ランキング」のようなものも存在するのです。

代表的なものは本屋大賞です。

■代表的なものでは「本屋大賞」:

「本屋大賞」はランキングやベストセラー、インターネット上の評判などは関係なく、純粋に全国の書店員のアンケートからランキングされています。

「本を愛する書店員が選ぶ本」なので、面白いに違いない!という期待度・注目度も高く、本屋大賞にランクインした書籍はそのあとほとんどのものが売り上げを伸ばしています。

本屋大賞は多くの書店の店員の意見が判断されますが、「その書店のおすすめ書籍ランキング」のようなコーナーが作られることも往々にしてあります。

ここに載せる書籍は、多くの場合、書店員の判断で決めることができます。

他にも、特集コーナーは季節に沿って作られたり、担当者の思いつきで構成されます。

例えば受験シーズンであれば、参考書のコーナーがぐんと広がります。

ある恋愛小説が映像化されると、恋愛小説ジャンルというくくりで特集コーナーが作られることもあるでしょう。

基本的な棚作りはランキングや売れ筋商品のデータを元に構成されていることは当然ですが、特集コーナーの構成は担当者の好みによる部分も多いので、自由度の高い展開が可能です。

「棚を見れば、その担当者の好みがわかる」とまで言われるほどです。

そしてまた、実際には書店員も「どんなコーナー作りを展開していこう」と日々頭を悩ませているのです。

参考:出版後の営業・マーケティングはどうするの?

地域密着の書店や、仲良くしている書店員がいる書店には営業をかけてみよう。自費出版でもOK!

そこで、もしも懇意にしている書店があれば、その書店に出向いて営業をかけてみるのもいいでしょう。

特に地域に根付いているような地域密着型の書店であれば、その地域の出身・在住の作家を応援してくれる傾向があります。

実際書店員である私”こうの”も、作者さんが直接営業に来られた場合、私は無下にするということは決してありません。

実際、自費出版の著者の方が営業にこられ、コーナーに載せることになったケースも存在します。

ダメで元々という気持ちで、一度チャレンジしてみてもいいのではないかなと思います。

ただし、もしも「サイン本」や「サイン会」などの企画になりそうな場合には、出版社と必ず相談をしてください。

直接本にサインを書き込む「サイン本」は書店の買取販売になります。

買取販売は返品ができないので、のちのち書店が困ってしまう事態になりかねません。

サイン色紙程度でしたら自由に贈答しても構わないと思いますが、何にせよ著者自身が勝手に動くよりも出版社を介して企画したほうが後々のトラブルを防ぐことができます。

あくまでも「書店側の損失にはならない」ということを意識しながら行う分には、書店への直接の営業は有効ではないか、と私自身は考えています。

この営業が成功すれば、新刊はもちろん本が発売された後でも、まだまだ平置きや目立つ陳列を狙える可能性はありますので、是非著者営業を行うかどうか検討してみてください!

参考:自費出版で大ヒット?自費出版の具体的な宣伝方法7選

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