セルフパブリッシング(電子書籍)と自費出版
セルフパブリッシングと自費出版の違いは?:
セルフパブリッシングという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
self-publishingという言葉の通り、著者が出版社を通さずに自費で本を出版することを「セルフパブリッシング」と言うことがあります。
この「セルフパブリッシング」と、一般的な「自費出版」との違いは何でしょうか?
そもそもは、自費出版の意味で間違いないのですが、とりわけ「電子書籍」、つまり電子を媒体として行われる自費出版のことをこう呼ぶようです。
出版社も取次も通さない、また紙媒体ではないために制作費や印刷費も少なく、非常に自由度が高い上に低コストでの出版が可能な方法です。
本を作るにあたって、出版社や取次を経由すれば、それだけの人が動きます。もちろん材料費もかかります。
そう考えると、自分とパソコンがあれば何とか出版してしまえるセルフパブリッシングは非常に気軽に行うことができる自費出版の手段のひとつです。
具体的には、Appleが電子書籍を作成するためのアプリケーション「iBooks Author」があり、またamazonのKindleでも同じような動きがあります。
(Kindleダイレクトパブリッシング)
Kindleダイレクトパブリッシングでは『原作開発プロジェクト』コンテストがあり、
大賞作品には賞金30万円、もしくは映像化、アマゾンプライム・ビデオ内での映像配信化などのチャンスがあるそうです。
出版社に持ち込みはまだ少し敷居が高い…という方は、このコンテストにチャレンジしてみるのも面白いのではないでしょうか。
セルフパブリッシングのメリットデメリットは?:
近年勢いをつけている電子書籍ですが、と言われると、まだ聞きなれない方、実際にはまだ使ったことがないという方も多いかもしれません。
実は私も、今現在Kindleを愛用はいるのですが、やはり紙媒体のほうがいいな…と思ってしまうこともあります。欲しい本はまだ極力紙で手に入れています。
紙をぺらりとめくっていく感触のほうが好きなだけなので、特にメリットデメリットという部分ではなく、好みの問題です。
電子書籍にもメリットはあります。
まずはスピード。そして、気軽さ。
あれが読みたい、と思えばその場ですぐにDLできる。これは非常に大きなメリットです。
タブレット端末やスマートフォンでさくさく気軽に読みたい、場所を選ばずに読書をしたいという人には電子書籍は最適な方法でしょう。
今は電車の中でタブレットやスマートフォンを使って読書している人もよく見かけますよね。
そして、出版側としても「低コスト」「気軽に」という部分で大きなメリットのあるセルフパブリッシング。
こう並べると、メリットしかないようにも思えます。
デメリットがもしあるとしたら、それは「宣伝・広告の難しさ」ではないかなと思います。
全くの素人、無名の著者がKindleでコンテンツを販売したとしても、それはどれくらいの人の目に止まるでしょうか?
おそらく、宣伝行為や広告を行わない場合は、ほとんどゼロに近い数字になると思います。
そう考えてみると、Twitterやブログを上手に使った宣伝方法や広告、プロデュース方法をよく考えていく必要があります。
全く無名の著者がコンテンツを販売したときは、プレリリース情報を自身で積極的に配信し、かつ魅力の伝わるような手段で行わなければ、一生誰にも読まれることがないまま、膨大な電子書籍の海に著作が沈んでいってしまいます。
そう考えると、このセルフパブリッシングは元々の知名度がなければ、収入として期待するのは少し難しいかもしれません。
また、購買層から見ると、プラットフォームによって形式が違うというのも難点のひとつ。
電子書籍を販売しているサイトは数多く存在していますが、それぞれに専用アプリが必要とされていることが非常に多いです。
Amazonのではkindle、楽天のkoboといったように、プラットフォームごとに「読むためのツール」が異なっているのです。
いうまでもなく、このような手間は購入者にとってはあまり好ましくはないですね。