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出版志望者のための具体的な文章の書き方:アウトプットの技術

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さあ、アウトプットしましょう!

アイデアの練り方の記事で、「とにかくインプットを大事にしてください」というお話をしました。

どれほど膨大な量の知識や経験、情報が頭の中にあったとしても、実際にアウトプットできるのは、その中のほんの一部です。

だからこそ、まずは貪欲に、興味の赴くままに情報をインプットすることを意識してください、というお話でした。

インプットをどれほど充実できるかが、アウトプットの成功の秘訣なのです。

もう充分に情報を集めきった、と思ったら、次の段階です。いよいよアウトプットの作業に入ります。

アウトプットは難しい。

アウトプットはとにかく難しい作業です。

インプットが重要とはいえ、このアウトプットが上手に成功しなければ、今までの努力は全て無駄になってしまいます。文章力はもちろんのこと、

・どのような順番、構成であれば、言いたいことが読者に上手に伝わるか。

ということを第一に考えなければなりません。

アウトプットは何よりも「読み手に理解してもらう力」、つまり「わかりやすく記述する力」、構成力が何よりも必要とされ、それが欠けてしまうと本としての魅力を失ってしまいます。

正直言って、この部分はある程度の訓練が必要とされます。今まで文章を全く書いたことがない!という人は、苦労される部分だと思います。

逆に、今まで仕事上でたくさんの文章を書いてきた、という方には、たいした労にはならないかもしれませんね。

これは、最初からうまくいくようなものではありませんし、ジャンルによって構成は様々な可能性がありますので、「こうするのがいい」と一言で言ってしまうことは、残念ながらここではできません。

また、文章を書くのが苦手という人の中にも2パターンあります。

①論理的な文章が書けない
②論理展開は理解できる。でも、文章自体を書くのが苦手。うまく文章が書けない

①の人は、まずは基本的な文章の書き方の本を読んで勉強して見ることをオススメします。

管理人の一人はコンサルタントを経験したこともあり、文章を書くのは得意ですが、その際に参考になった本の中では圧倒的に「考える技術・書く技術」が良かったです。

物事をどう伝えればわかりやすいのか、物事を頭の中でどう整理し、どう分類し、どういう構造で書くと読み手の頭にスッと入るのか。まずはこれが基本です。

これが苦手な人は絶対に勉強しましょう。今後の人生で本を書くことがなくとも役に立つ内容です。

この記事では、②の「論理展開は理解できる。でも、文章自体を書くのが苦手。うまく文章が書けない」方向けに、ささやかながらヒントを書いておこうと思います。

参考:目次の書き方次第で、あなたの企画書を出版社が採用してくれるかどうかが変わります。

骨を作る。そのあとに肉付けをする。

文章を書くコツとしてよく言われるのは、「まずは骨組み・ストーリーを作る」ということです。

これは、どのジャンルにも幅広く当てはまる話です。

一から順に書いていくと、途中で方向性が見えなくなったり、気づいたら違う方向に来たり、最終的にどういう話にするのかが書いているうちにわからなくなったりしてしまい、迷宮入りしてしまうのがオチです。

そこで意識して欲しいのがいわゆる「起承転結」です。小学校でも習ったことがあることですから(笑)、実は何も難しく考えることではありません。

まずは話の起承転結に当てはまる、自分の書きたい内容は何かを書いておき、全体感と全体の流れをいつでも見直せるようにしてしまうのが良いでしょう。

起承転結は、論理の本などでは「大前提→問題提起→議論や展開→結論」などと書いてあることもありますね。

・序文、前提の説明
・テーマに対して何を疑問に持ったのか? 問題点は何か?(問題提起)
・これによってどのようなデメリットやメリットが生まれるのか?
 解決策はどのようなことが考えられるか? 違う視点から見てみるとどうだろうか?(話の展開)
・これから導かれる答えや可能性は何か?(結論)

この例では抽象的でわかりづらいかもしれませんが、まあそこまで深く考えなくても良いです。

最初は箇条書きで構いませんので、頭の中にあるものの全体像を掴むために、自分の書きたいことを短くまとめるとどうなるか?をイメージしてアウトプットしてみましょう。

理論的な文章を書くためには、この構成がやはり基本となりますが、話の内容によっては起承転結の四段構成ではなく、三段構成で書かれている文章も多くあります。

参考:具体的なプロットの作り方 〜プロット作りは小説の必須技術〜

調べて調べて調べ尽くそう。

インプットの時点で、充分な知識を溜め込んだと思われていると思いますが、不思議なことに、アウトプットしていると新たな疑問が次から次に湧いてくることがよくあります。

これはとてもいい兆候であり、チャンスです。どんどん新しいものを吸収していきましょう。

人は、自分の頭の中にあるもの以外は書けません。

疑問がわけば、その都度調べ直しましょう。誰かを納得させるための「答え」には「理由」が必要で、それには充分な説得力が必要となります。

そのためには、自分本位の文章ではなく、第三者からの観点も必要とされます。

ただ、この「文章を作る」というのは、アイディアが確立されてからもう少し後の段階ですし、文章力の向上だけは訓練するしかない、という部分です。

文章を書くことに自信がない人は、まずは「箇条書き」で頭の中を整理しましょう。

ひとまずは、「読者を納得させる・惹きつけるための構成」を意識することです。

自己満足で書かれた文章では、誰も読まない本ができてしまいます。

「どのように書けば人に伝わるのか」
「この本を読んだ人にどのような価値を与えたいか」

ここまで考えを発展できれば、自己満足の域を超えており、充分な魅力を持つ本が出来上がるではないでしょうか。

「こんな本を書きたい」と目標にしている本がもし手元にありましたら、一度その本の要点を過剰書きにしてみてください。

「疑問点(問題提起)」と「解決」が交互に話されていたり、読み手に疑問を投げかけている部分があったり、作者自身の経験談がユーモアたっぷりに語られていたり。

読者を飽きさせないための工夫が盛り込まれ、構成が充分練られているということに、お気づきになると思います。

インプットまではできても、このアウトプットの時点でつまづいてしまう、という人は非常に多いです。
せっかく時間をかけてインプットしていった情報を、どうか大事に生かしてぜひアウトプットを成功させてください。

ここまでの時間と努力を無駄にしないためにも、アウトプットの際には「わかりやすく書く・伝わるように書く」ということを意識してみてくださいね。

参考:こんなテーマを編集者は待ち望んでいる!出版希望者に知って欲しい面白いテーマの特徴3選

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