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小説を書くために絶対にやっておくべきことは?

小説を書くというのは簡単なようで、実際に書き始めてみるとその難しさを実感することと思います。

頭の中に面白いアイデアはあるのに、実際に書き始めてみると上手くいかない・・・。

実はそれは小説の書き方の技術的な問題ではなく、小説を書き始める前の段階に原因がある場合がほとんどです。

小説の書き方の技術的な部分はいつでも身につけることが出来ますが、これから記載する「書き始める前にやっておくべき事」は決して飛ばしてはなりません。

これを行わない小説は、まず間違いなく日の目を見る有名作になることはないでしょう。

この記事では、小説を書くために絶対にやっておくべきことをご紹介します。

参考:本を書くためのアイデアの練り方の基本を教えます

1.気乗りがするかどうかチェック

書きたい小説のアイデアが浮かんだ際に、その作品を最後まで書ききれそうか確認しておくことは非常に重要です。

途中で乗り気がしなくなってしまい小説が未完で終わるのは勿体無いですし、モチベーションが下がればなんとか書ききれたとしてもやはり小説の面白さは好きで書いている人と比べて格段に落ちます。

ですので浮かんだアイデアを元に小説を書いていった場合、自分が最後までノリノリで書き切れるかを一度考えてみましょう

考える際のコツは、他にも気乗りがするジャンルやアイデアは無いかを考えてみることです。

もしある場合、それらのジャンルやアイデアを箇条書きにしてみて、その中でどれが一番楽しく掛けそうかを比較検討します。

そして1つのジャンルやアイデアを決めた後は、残りのアイデアは全て捨てます

全ての要素を書き出した紙の一番上に「これらのアイデアに戻らないこと」と書いて、引き出しの奥にでもしまっておいて下さい。

中途半端に自分が靡きそう、気持ちが揺れ動きそうな要素を一度整理して納得の元封印することで、後ほど起きる後悔リスクを防ぐことが出来ます。

参考:こんなテーマを編集者は待ち望んでいる!出版希望者に知って欲しい面白いテーマの特徴3選

2.ペルソナ設定(ターゲット設定)を行う

ペルソナ設定とは、架空の読者像を設定することです。

1人の架空の読者を想定し、そのプロフィールを年齢や属性はもちろん、価値観や性格、ライフスタイルまで詳細に設定します。

ペルソナとは元々はマーケティング用語です。

製品を買う顧客像を詳細に設定して社内で共有し、その人物像への理解を深め、共通認識の元製品開発やマーケティング戦略策定を行おうというものでした。

実は小説の執筆にはこれが非常に重要です。

ターゲットを設定しそのターゲットに向けて作品を書く。

これを怠るとその場その場で良いと思ったことを入れてしまい、作品に一貫性がなくなってしまうからです。

異世界転生モノを書いていたのに、たまたまコメントで見つけた女性ファンからの「主人公とヒロインの恋愛も見てみたい」という感想を見て、恋愛エピソードを入れた結果、元々ファンだった層が離れていった・・・。

この程度ならまだ良いかもしれませんが、実際に世界観の設定が矛盾して話が崩壊するということもあります。

一貫性というのは非常に重要なのです。

どういう項目を書いたらいいのか分からない場合は、下記の5項目をまずは書いてみてください。

これによって一貫性を担保することが出来ます。

■最低限考えるべきペルソナ:
①基本情報(年齢、性別、国籍、居住地)
②職業(学校、学歴、職業、役職、資格)
③生活パターン(起床時間、通勤時間、勤務時間、就寝時間、食事スタイル、アルコールの有無、趣味、友人とどういう遊びをするか)
④性格(価値観、興味、関心、態度)
⑤人間関係(友人、家族、恋人、家族構成)

 

3.作品研究

自分が書きたいジャンルで、トップクラスの人気を誇る作品を2-3冊読んでみましょう。

その際、単純に作品を楽しむのではなく、「この作品が人気が出ている理由は端的にいうとなんだろう??」という観点をまずは考えながら読んでみてください。

また「1人称目線で書いているか3人称目線で書いているか?」「登場人物の登場ペースは?」「世界観はどれくらい細かく作り込んでいるか?」「シナリオは自分の作りたい作品とどう違うか?」など、自分が気になるポイントがあれば色々と要素を確認してみてください。

4.マインドマップの作成

マインドマップとは、思考プロセスを書き出して可視化するノート術です。

紙の中心にテーマを書き、そこから放射線状に線を伸ばし、関連する項目をどんどん書き出していきます。

小説のアイデアがあるといっても、脳内だけで細部まで詰めれないでしょうし、抜け落ちている観点もあるでしょう。

あなたのアイデアを一度可視化して整理し、見直してみることで、自分のアイデアをより客観的に見て、さらに連想させて発展させることが可能です。

5.体験・取材

この段階で、恐らく「どういう作品になりそうか」のイメージは付いているのではないでしょうか?

その作品を書く上で最も重要になってくる観点は「リアリティを持ってその作品を書き切れるか?」です。

お気づきかと思いますが、読者を小説に最も感情移入させる要素は「リアリティです。

ドキュメンタリードラマはノンフィクション作品が人の心を揺さぶるのは、その作品がリアリティに溢れているからです。

大学に行ったことがない作家が大学学園モノを書いても、リアリティの欠如から来る違和感で面白いアイデアは全て台無しになってしまいます。

そのため、必要に応じて自分に不足している知識や経験は、必ず取材や実体験で補ってください。

時間がかかり大変かもしれませんが、ここは大きく作品の質に関わってくるところですので、欠かさないようにしましょう。

6.ストーリーとプロットの作成

ストーリーとは話を時系列順にならべたものです。

ここまで準備してきて纏まって来たアイデアを、まずは時系列順に書き出してみましょう。

ストーリーが出来たら次はプロットです。

プロット物語を語る順番に並べたものです。

どのような順番で語ると面白いかを考えながら、プロットを書いてみてください。

初心者によくありがちなミスは、ストーリーを書かずにプロットだけ書こうとすることです。

物語が難解になればなるほど、物語に時系列的な矛盾が生じても作者自ら気付かない可能性があります。

まずは整合性を担保したストーリーを作った上で、皆さんにアイデアに基づいてプロット化してみてください。

参考:具体的なプロットの作り方 〜プロット作りは小説の必須技術〜

7.キャラクター設定と舞台設定

ここまで来たら後一息です。

書き始める前に練っておくべきなのは後2点、キャラクター設定舞台設定です。

これに関してはネット上にテンプレートが良く転がっているので「キャラクター設定 テンプレ」「舞台設定 テンプレ」などと検索してみても良いでしょう。

■キャラクター設定テンプレートの例:

《基本設定》
【名前】
【性別】
【通名】
【年齢(生年月日)】
【趣味】
【資産】
【所属】
【ネット】
【略歴】

 

《家族構成》
【父親】
【母親】
【妹】

《精神的特徴》
【思想】
【性格】
【口癖・口調】
【短所・弱点】
【(好きな)場所】
【夢】
【好き】
【嫌い】
【好きな言葉(座右の銘)】
【学力】
【宗教】
【音楽】
【小説・雑誌】
【交友関係】

《肉体的特徴》

【容姿】
【外見】
【身長】
【体重】
【肌】
【健康状態】
【利き手】
【視力】
【握力】
【服装】
【髪型】
【運動】
【所持品】

《会話サンプル》

引用元

なお、細かく情報は練る必要はありますが、ここで練った情報を全て小説に書く必要はありません。

全て書くと説明臭くなってしまいます。

これらはあくまであなたの作品が一貫性を持ち、矛盾なく、リアリティを持ったものとなるための下準備です。

参考:出版社にあなたの本を出したいと思わせる方法

参考:オススメ書籍の紹介

ここまで見て来た内容はどれも「発想漏れ」「検討漏れ」から来るミスを防止し、作品にリアリティと一貫性を持たせるために重要なことでした。

しかしながら実際に小説を書き始めてみるとぶち当たる壁がもう一つあります。

いわゆるボキャ貧です。

同じ言葉ばかり繰り返して使ってしまったり、もしくは語彙力がなくて良い表現が思い浮かばなかったり・・・

その対策として、ハリーポッターの作家であるJLローリングさんは、他のトップ小説を大量に読み込み、使える表現を抜き出してリスト化して携帯していたといいます。

同じような目的で、下記のような小説で使える単語辞典が販売されていますので、自らの語彙力をあげるために利用を検討してみてください。(管理人も感情類語辞典を持っています)

何よりも大切なのは事前準備だと肝に命じるべし!

少年漫画のワンピースの作者、尾田栄一郎さんも、ノート何冊にもなる「ストーリー」「プロット」「キャラクター設定」「場面設定」「世界観設定」「各街の設定」を作って持っていると言います。

一流の作者は、見えないところでしっかり準備していることがほとんどです。

同じように最高の作品を世に送り出し有名小説家になりたい皆さんも、やりすぎと言われるくらいしっかりとことん納得がいくまでまずは準備に時間をかけてみるようにしてください!

参考:執筆作業に重要なアウトプットの3つのコツ 〜ストーリーテリングという手法〜

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