アマチュア作家が本を出版するには?出版社に直接聞いてきました!【一般人でも商業出版】
Twitterでみなさんから頂いた内容をインタビューしてきました!【本を出版するには】
出版までの道筋がわからない・・・
本を出版することは難易度が高い・・・
自分では良い作品を書いているつもりなのに出版社からオファーがもらえない・・・
本を出版するにはどうすれば良いのかを知りたい・・・
アマチュア作家や、本を出版することを初めて志している方の中には、上記のようになかなか出版まで辿り着けず悩んでいる方も多いです。
おそらくその原因は、
“自分や、自分が思う読者目線のみで執筆しており、出版社目線が抜けているから”
しかし、出版するかしないかの最終判断をするのは出版社。
その意味で、自分の本を出版するには、
まずは出版社や編集者がどういう本を出版したいか、どういう著者と仕事をしたいかを知る。
そして、それに合わせた出版提案をする。
これが間違いなく最短経路です。
しかしながら、一般の人にはなかなか出版社の編集者と知り合う機会はないかもしれません。
今回、青春出版社様のご好意で、多くの本を世に送り出してきた編集者の武田さんにお話をお伺いする機会を頂けました。
是非みなさんインタビュー内容を参考にして、今後の執筆活動に活かしてください!
本を出版するには絶対に知りたい!出版社は何を基準に「出版する本」と「出版しない本」を判断しているの?
早速ですが、出版社が出版する本、しない本はどう判断されているのでしょうか?
当サイトを見ている方は、本を出版するにはどうしたらいいかを知りたがっているので、その判断基準を教えてほしいです!
そうですね、商業出版で本を出版するには、ある程度以上の読者数を見込めるかどうかが、大きなポイントです。
実績がある著者であればベストですが、やはり企画がおもしろいかどうかが重要ですね。
自費出版の場合は基本的に、公序良俗に反するものや、青春出版社として社会的に適さないと判断したもの以外、幅広く受け付けています。
もちろん、売れない本を出版していただきたくはないので、売れるように全力でご協力しますよ!
じゃあ金正恩の髪型をいじる本とか面白いと思うんですけど、提案してもいいですか?
・・・それは社会的に適さないし、そもそも読者が心底求めている内容ではないような・・・
ちなみに企画が面白いかどうかは、誰がどうやって判断するんですか?
弊社では編集者が持ち寄った企画をまずチーム会議にかけて、その後、役員会議を通過したものが、正式に制作スタートとなります。
なるほど、そうなのですね。じゃあこんな作家と仕事をしたいという作家像ってありますか?
個人的には、「売りたい」とか「有名になりたい」という漠然とした気持ちだけでなく、想いや情報などを、「伝えたい」「広く世に知らしめたい」といった情熱をお持ちの方とご一緒できればと思っています。
そのほうが結果的に良い本ができることが多いんですよ。
ただ、想いだけが先行して「こうした方が良い」というアドバイスに耳を傾けてくださらない方の本は、結果的に売れないことが多いですね。
私たち編集者は、読者の目線で原稿を確認しています。また、たくさんの本の出版を経験しているので、信頼して出版社サイドのアドバイスに耳を傾けてくれると嬉しいなとは思いますね。
なるほど!じゃあ私も本を出すときは武田さんに全部任せてその通りにすれば良さそうですね!
というよりも、建設的なコミュニケーションを取れる方が理想的です。
「なんでもいい」と人任せにしすぎるのもよくないですからね。
なるほど。では、出版前の段階から「この本はヒットする!」と思った本はありますか?
例えばタイトルや装丁も含め全体の仕上がりから、「これは売れる」と手ごたえを感じることもありますよ!
例えば藤由達藏さんの『結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる』はそうですね。でも必ずしもその予想が当たるとは限りません。
そういった予感がなくても、出してみたらヒットしていたという場合もありますから。
百戦錬磨のプロと言えども、やっぱり出してみないとわからない部分はあるんですね〜。
自費出版でもいいから著作があるほうが企画が通りやすい?【本を出版するには】
そういえば、先ほど自費出版の話もチラッとありましたが、本を出版するには、著作が1冊でもある人の方が、やはり商業出版に辿り着ける可能性は高いんですか?
いいご質問ですね! 確かに著作があると、企画が通りやすいと思います。
少部数の自費出版本だとしても、その本から著者の方の特徴や訴えたい方向性が伝わるでしょうし、本づくりの工程を知っているという点でも、著作がない方より本を出版するにはアドバンテージがありますね。
実際、自費出版で作った本の反響が大きくて、商業出版のオファーを得た、というケースも少なからずお見受けしますよ。
本を出版することが夢だけど、なかなか実現しないという方は、まずは自費出版で1冊作ってみることで、新たな発見や動機、人との繋がりなどが生まれるかもしれないです。
(そういえば本を出版することはハードル高いと思っていたけど、私が出版に至ったのも、著作が目に留まったことがきっかけだったもんなぁ・・・)
■参考:出版社にあなたの本を出したいと思わせる方法
持ち込み作品ってちゃんとみてもらえるの?編集者に読んでもらえる持ち込み方法は?【本を出版するには】
私のTwitterに来た質問がまだまだあるのでもう少しお教えてください!
応募作品や持ち込み作品ですが、ちゃんと読んでもらえているのですか? 他の出版社さんのケースですが、持ち込んだ作品のフィードバックが一切もらえなかったという話もちらほら聞きますが・・・
他社のケースは分かりませんが、弊社では通常、送っていただいた企画はテーマ別に担当者に振り分けられています。
作品まるごとだと検討に時間がかかるので、まず企画書の形でご送付された方が良いと思いますね。
確かに他の仕事もあるでしょうから、超大作なんて送られてきても困っちゃいますよね😑笑
■企画書については、このあたりの記事も参考にしてください!:
参考:ストーリー展開を意識した企画書で、出版社に出版を決意させる。
参考:出版企画書に最低限含める内容は?自分の経歴や個人情報はどれくらい記載する?採用通知はいつ頃もらえるのか?
参考:目次の書き方次第で、あなたの企画書を出版社が採用してくれるかどうかが変わります。
参考:マーケティングを理解した企画書で出版を勝ち取ろう!出版社に持ち込みする企画書の書き方
参考:出版社に送付する企画書の書き方と、持ち込み打診時のメールの書き方(テンプレート)
編集者さんの仕事や特徴、考え方についてもう少し詳しく聞いてみた!【本を出版するには】
まだまだ編集者さん向けの質問が当サイトにきていたので、回答お願いします〜!
校正・校閲って具体的にどんなことをやっていますか?
一日中何かを読んで、どんどん間違いを直していく感じですか?
校正・校閲者は原稿を読み、あらゆる間違いを探します。
具体的には、誤字・脱字、文法、内容や論理展開の矛盾、事実との齟齬(そご)、表記統一などです。
間違いや疑問については、校正記号を使ってゲラ(原稿を本の見開き型に組んで校正用に出力したもの)に書き込んでいきます。
じゃあ編集者の方々は細かい作業が得意な方が多そうですね。
校正・校閲は専門の方にも依頼していますが、編集者も原稿を細かく確認するので、そういう傾向はあるかもしれませんね。
ただし、編集者の性格の特徴をあげるとしたら、原稿の良さを引き出して、より良く変えていくという仕事柄、個性的な人が多いかもしれません。
書籍制作では1冊をひとりの編集者が担当するケースが多いので、個人の色が出やすいんですよ。
青春出版社の編集者の特徴をもしあげるなら、以下の3つです。
①目を引く話題になりそうな面白いネタを常に探している人
②読者の潜在的なニーズを見出そうとする人
③人にも本作りにも誠実に向き合おうとする人
なるほど!
こうして聞くと、やはり本の著者の方は、もっと自分の作品を魅力的なものにするために、編集者にアイデアを出してもらった方が絶対に良い結果に繋がりそうな感じがしますね!
良い編集者と悪い編集者の見分け方ってあるの?【本を出版するには】
ちなみに、作家の立場から見て、「良い編集」と「悪い編集」って、見分ける方法はあるのでしょうか?
答えづらい質問ですね・・・作家から見た良い・悪いというのは、その作家の希望や価値観によって変わってくるでしょうから・・・。
ただ一般的には、ヒット作を多く手がけた編集者が良い編集ということになると思います。それだけたくさんの人(読者)の共感を得られたということですから。
数字の面を除けば、信頼できるか、相性が合うかだと思います。本が完成するまで最低数ヶ月のあいだ、著者と編集者は原稿のやりとりをすることになりますから。
あとは、良い本を出版するには、著者の話をしっかり聞いて良い面を引き出したり、より良い本にするために言いづらいことでもきちんと伝えられるかも重要だと思います。
せっかくなので本題以外の内容も全部武田さんに質問してみました!【本を出版すること】
青春出版社では購買や調達は誰が担当しているのですか?
それは答えられませんね(笑) 原価率は会社によって、あるいは本によって異なりますし。
まあインターネットで検索するとおおよその数字が出てくるので、それを参考にすればよいですね。
・・・検索したら、私が昔書いた記事が出てきました。貼っておきますね。笑
参考:自費出版の費用や原価はいくら?各社比較から予算の適正相場や目安を把握しよう!
ではでは、知名度のない著者の本を書店に配本することは可能でしょうか。
実際、1冊目を出したときは知名度がなかった、という方も多くいらっしゃいます。
有名ではなかったけれど、本を出した結果、大ヒットにつながったケースも珍しくないですよ。
有名な作家でも最初の一冊は、手さぐりだったと思います。とはいえ、著者の知名度は重要ではありますね。
参考:出版取次とは?出版取次の具体的な事業・業務内容を分かりやすく説明します
では、良い書店営業がいる会社の見抜き方を教えてください。
「良い営業」というのは、出版社単位で比較するなら、書店での展開やイベントなどでどんな仕掛けや工夫がなされているかを見ることで、その実力を判断するのもアリかもしれませんね。
ありがとうございます!
あ、こんな質問もきていました。一般的に絵本って需要ありますか?
紙の本の市場は全体的に縮小しつつありますが、実は絵本の全体的な売上は伸びているんですよ。
書店でのPOP作成など販売促進活動を担当されている出版社営業の方は、販売促進活動の専門家なのでしょうか。
出版社によりけりだと思います。POPは書店員さんが作ってくださる場合もありますし。営業が作るときは書籍の素材をもとに作成するケースが多いと思いますが、デザイナーに力を借りる場合もありますね。
あともう一個!
武田さんのLINEを教えてください!
さとさんが出版をご希望の場合は、会社の住所に企画書を送っていただければ大丈夫ですよ😊
(か、かわされた・・・)
・・・武田さん、今日はありがとうございました!
本を出版するには「編集者を理解し、協力を得ること」が最短経路!
今回はなかなか聞く機会のない「編集者の立場から見た著者や出版」のお話を聞くことが出来ました。
やはり初めて本を出版するには、プロの視点に触れる、そのフィードバックを活かすことはとても重要なんですね。
なお青春出版社から本の出版を希望の方は、以下から企画書送付や自費出版の申込みが可能ですので、覗いてみてください!
武田さん、非常に丁寧にご対応くださり、ありがとうございました!
■今回インタビューに答えてくれた方
武田さんプロフィール
・青春出版社 プレミアム書籍編集工房 副編集長
・書籍編集、雑誌編集など幅広い分野の編集経験あり。
・趣味は海外旅行。これまでに66カ国を訪問。
■青春出版社について:
自己啓発本や実用書ジャンルに強い出版社。
有名な専門家の書籍も多い一方で、世間に埋もれている有名ではない専門家の著者の本も多々あります。
本の目線も読者に近くわかりやすいと評判です。
書籍編集者にはベテランの方が多く、対応も丁寧と評価は上々なようです。
公式サイトはこちら
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