本出版ガイド

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本を出版するまでの具体的な流れ

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本を出版したいと思ってはいるものの、「具体的に何をどうするのかイメージが湧かない」という方も多いと思います。

人間は未知のことに心理的ハードルを感じてしまう生き物ですから、「具体的なイメージが湧かない」ことが原因で本出版に二の足を踏んでいる方もいることでしょう。

そんな方々のために、このページでは、本を出版するまでの具体的な流れを説明していきます。

本出版までの具体的な各ステップを理解することで、ご自身の本出版を現実的なものとして認識してもらえるようになったら嬉しいです。

■本出版までの具体的な流れ:

1.企画発案

2.企画立案

3.出版契約

4.原稿執筆

5.原稿整理・編集

6.入稿・校正・校了

7.製本・流通・販売

また、これらの流れを事前に把握しておくことで、無駄な作業を省略したり、出版社との認識違いによる余計なやりとりが起こらなくなるなど、物事がスムーズに進むようになるというメリットがあります。

実際に出版に向けて動いている皆様にも是非一度目を通してもらえればと思います。

1. 企画発案(考える):

まずはあなたがどういう本を書きたいかを決定するところから始まります。

・どの体験を執筆するのか。

・どんなアイデアを書くのか。

・何を伝えたいのか。

あなたが書きたいこと、伝えたいことがなければ本を執筆することは出来ません。

ここは早い段階で固めておくようにしましょう。

ある程度の主題、タイトルが固まったなら、更にイメージに厚みを持たせることも重要です。

▷小説や自伝であれば、どの場面を書き起こすのか、プロットを考える

▷詩集や歌集、ビジネス書であれば材料集めをする

あなたが特に伝えたいことを紙に書き出し、逆算して、効果的に伝えるための手段として、取り上げる題材を取捨選択し、順序立って目次構成を練ります。

先に書く内容を大雑把に決め、整理しておくことで、今後の執筆作業がスムーズなものとなります。

2. 企画立案

同時にテーマに沿った具体的な読者層を決めておきます。

これは以降の流れにも影響を与える重要な要素となります。

例えば、想定する読者層が思わず手に取ってくれるような表紙デザインにすべきであることは言うまでもありませんし、想定する読者層が認知してくれるような情報発信を採らなければ見向きもされません。

その他にも「書く」際に、言葉遣いや表現をその読者層に合わせることが、読者の心に刺さる文章を書くための有効なスキルの一つとなります。

余談ですが、書く訓練を積まなくても、対象が同世代であれば、自然とそういう言葉遣いや表現になっています。年齢、性別、生い立ちなど、被れば被るほど、より影響力の強い文章となり、読者の心理は共鳴します。

3. 出版契約

ある程度の主題が決まっていれば、この段階で相談を受け付けてくれる出版社も多数存在します。

出版社によって、どの段階から手伝ってくれるのかが異なる点に注意しましょう。

問い合わせをしたら、本の仕様や部数、価格等様々な条件から見積もりを行い、合意をした内容で出版社と「出版契約」をします。

補足:出版社とはいつコンタクトを取るべきか?

結論から言うと、出版社にコンタクトを取るのは、どの段階からでも構いません。

アイデアしかないタイミングで出版社に「こういう本が書きたいんだけれど・・・」と相談を持ちかけても構いませんし、ある程度原稿が出来た段階で持ち込むのも良いでしょう。

完成させた原稿を持ち込んでも当然構いません。

いずれの段階からでも、今後の進め方について出版社はアドバイスをくれることでしょう。

4.原稿執筆(書く)

書く内容が決まったら、いよいよ執筆し始めます。

実際に執筆し始めると、内容や構成に関して考えていた通りに書き続けられない場合もあり、その際は都度立ち止まって考え直すことになります。

色々壁にぶち当たることもあるかもしれませんが、一つだけ、継続力の有無が作家としての資質を決めということは心に留めておいて下さい。

5.原稿整理/原稿編集

この段階では、あなたは読者にメッセージが届くようにとひたすら執筆を進めます。

執筆は孤独な作業と思ってしまいがちですが、執筆途中も様々な人と会って話して、意見を聞いてみると、気が楽になり案外道は開けます。

その道程で、出版社の編集者はあなたの工程管理をしてくれるだけでなく、あなたの原稿に目を通し、文章だけでなく展開や構成、表現についてアドバイスをくれます。

また、ある程度の文章が書きあがった段階で、出版社もあなたの本に適した装幀(カバーや表紙のデザイン)を見つけ出してくれます。

編集者は本全体の構成や、見出し、事実誤認などがないか、といった最終チェックも担当してくれます。

余談になりますが、出版社や編集者に対してより丁寧な対応を心がけることは極めて重要です。

編集者の友人曰く、丁寧に接してくれる作家に対しては編集者も「この作家の本を良くするために頑張ろう!」とモチベーションが湧いてくるそうです。

応援したいと思ってもらえるような接し方を日頃から意識するようにしましょう。

もし編集者を味方につけることができれば、あなたが自分1人であれば見落としていた観点を編集者が気付き、サポートしてくれること間違いありません。

6. 入稿・校正・校了

原稿が書き終わり、出版社から印刷所へ入稿され、校正されます。

なお、大手の出版社の中には自社で校正を行う会社もあります。

そこで「て・に・を・は」や誤字・脱字等が一字一句厳しくチェックされ、疑問なども含め修正点が付記されたゲラとしてあなたの手元に届きます。

あなたはそれを確認し、修正を指示、数回のキャッチボールを経て、納得できた段階で「校了」となります。

7. 製本・流通・販売

あなたの想いは綺麗に製本され、あなたの本が手元に届くと同時に、出版社から取次会社を経て、書店に並び、読者が手にします。

また、すべての出版物は国立国会図書館に納本することが法律で定められていますので、この国が滅びない限り、あなたがこの時代を生きたという証跡を刻むことができます。

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