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【出版社情報】岩波書店の出版の特徴と評判、その傾向(メリットとデメリット)

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岩波書店とは?

正式名称 株式会社岩波書店
本社所在地 東京都千代田区一ツ橋
強いジャンル 学術書、自然科学書、文学、古典など
代表作 広辞苑、こゝろ、大往生、君たちはどう生きるか、ルポ貧困大国アメリカ など

*画像は公式サイトより引用

古典や学術研究の成果の出版が多い岩波書店

岩波書店は岩波文庫や岩波新書で有名な出版社です。

1913年に開業すると、多くの古典や学術書を出版し、文化や学問の大衆化に大きく影響を与えてきました。

古典や日本や外国文学、そして大学教授や研究者の執筆した学術書の刊行が多いです。

一般に学術書は大学教授などのその道の専門家が執筆した難解かつ専門的な内容が多く、価格も高額です。

しかしながら岩波書店が約200ページ10万字程度のレーベルである「岩波新書」を通して、1,000円に満たない値段で一般大衆向けにその専門的な内容を広めているおかげで、一般大衆が学問に触れる機会を提供しているとも言えます。

事実、東京大学や一橋大学などの学生は岩波新書で気になった本を購入し、その内容が面白ければその著者の専門書を読む、という読書法で勉学に励んでいる人も良く見られます。

従って、読者層としては比較的年配の方や、高学歴の方が多いです。

参考:出版社にあなたの本を出したいと思わせる方法

岩波書店の出版形態とその特徴、評判

通常、出版社では「出版取次」という返品制度のある販売形態を用います。

つまり書店は売れ残った出版物を本の卸売業者である取次業者に返品可能となっています。

一方で岩波書店出版の本は、書店で売れ残っても書店は返品することが出来ないという珍しい制度を採用しています。(近年はこの返品禁止は比較的ゆるまっているようです)

これは岩波書店のブランド力が非常に強く、岩波書店の本であれば売れる、という認識が一般的であるから成り立つ仕組みです。

しかしながら経営体力のない比較的小さい書店では売れ残りを買い取るリスクを取れないため、結果岩波書店の出版物は取り扱わないということもあり、岩波書店の本は比較的大きな書店にて見かけることが出来ます。

なお岩波書店で出版をしたい場合、最も手っ取り早いのは大学教授になることです。

研究成果さえあれば岩波書店の編集者は出版を引き受けてくれることが多いため、まずは大学教授になることをお勧めします。

当然それは現実的ではない、と思う方も多いと思いますが、その場合他の出版社から出版することを検討してください。

古くは夏目漱石が日本で一番売れている「こゝろ」という本を自費出版しているため、「岩波文庫で自費出版できるのでは?」と誤解する方も多いですが、現在ではあなたの各本が大学教授の本に比肩するレベルでなければいずれにせよ出版までたどり着くことは出来ません。

参考:自費出版を扱っている出版社一覧まとめリスト

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