本を出版したい人が出版社の編集者に興味を持ってもらえる依頼方法 まとめ
出版社の編集担当が「出版社の編集者にアプローチする方法」を教えます!
こんにちは。
私はかつて、出版社で編集の仕事をしていた元編集者です。
正直、編集者の立場では「どうやって編集者にアプローチしたら良いか」は簡単に思いつきますし、「フツーにアプローチすればいいじゃん」と思っていました。
しかし、本出版ガイドの管理人のサトくんより「実際出版社や編集者の知り合いがいない人がほとんどで、アプローチの方法すら考え付かない人は多い。アドバイスをしてくれないか」との依頼を受け、「なるほど、それは知りたい人がいるかもしれない」と思い、今この文を書いている次第です。
以下には、私の経験を生かし、「自分の本を出版したいと思った出版未経験者が、どの様な内容を、どのように出版社の編集者にアプローチしたらよいのか」を書いていければと思います。
編集者に何をアピールしたら興味を持ってもらえるのか
出版社や編集者にアプローチする方法をお伝えする前に、まずは準備の段階、「何をアピールすれば良いのか」を考えていきましょう。
アプローチする方法が適切でも、訳の分からない内容、自己本位な内容を持って「私の本を出版してください!」と訪ねてくる人は、当然相手にされません。
本気で「出版社の編集者に認められ、本を出版したい」と考えているのであれば、まずは編集者への依頼内容を精査する様にしましょう。
具体的には、以下の5点の中で自分が持っている内容を整理して編集者に伝えることが出来れば、本屋に並ぶ本を出版社に作ってもらえる可能性が大きく高まります。
■出版社や編集者に響く5つの条件:
・本業の有益なノウハウ
・迫力ある体験
・ユニークなエピソード
・目新しさ
・オリジナリティ
<本業の有益なノウハウ>とは、居酒屋店主による簡単レシピや、敏腕自動車ディーラーの営業テクニックなどのことです。
このような内容で執筆したいあなたは、本業や仕事において恐らくプロフェッショナルのはずです。
そこで培ったノウハウは、読者の知りたい情報になるので、編集者はあなたのプレゼンに興味を持つでしょう。
<迫力ある体験>とは、日本一周徒歩の旅や、1人で別荘を建てた経験などです。
これらも出版する価値を含む可能性があります。
<ユニークなエピソード>とは、子供のドジ話や、猫の観察日記や、エッセイなどです。
題材自体はありふれていても、切り口がユニークだと「売れるかもしれない」と編集者が思うかもしれません。
<目新しさ>はとても重要です。
先ほど、日本一周徒歩の旅というテーマを紹介しましたが、これを成し遂げた人は少なからずいます。
「日本を歩く」だけでは、「本屋に並ぶ本の価値」という観点では陳腐と言わざるを得ません。
それでは編集者は首を縦に振らないでしょう。
しかし例えば、日本の1,741市区町村すべてに足を踏み入れた人はかなりレアです。
編集者も食指を動かすかもしれません。
編集者は、あなたからの持ち込み企画を読んで「面白い」と感じても、その次に「どうしてこのテーマの著者がこの人でなければならないのか」を考えます。
つまりあなたがいくらユニークなテーマを提案できても、編集者が「このテーマならもっと詳しい人がいる」と思ったら、出版にこぎつけることはできません。
そこで<オリジナリティ>が重要になってくるのです。
参考:自費出版の費用はいくらかかるのか。各社比較から予算の適正相場や目安を把握しよう!
多くの人に興味を持ってもらえないアイデアでも良い。
書店に並ぶ本を出版することは、とても難しいのが実情です。
本が売れない時代だからです。
しかし出版不況や紙活字離れで本が売れない時代だからこそのチャンスもあります。
ちなみに紙活字とは書籍や雑誌などの本のことで、スマホやパソコンやタブレットで読むネット活字と区別しています。
出版社はいま「万部」単位で売れる本を期待していません。
「千部」単位売れる見込みがあれば、小さな出版社はゴーサインを出すはずです。
それくらい紙活字メディアである出版社は、本のコンテンツの枯渇に苦慮しているのです。
優良活字コンテンツは、ネット活字メディアに流れてしまうので、紙活字メディアである出版社に届かないのです。
だから、もしあなたが上記の5つの条件を満たした題材を持って出版社を訪ねれば、それが仮に一部の人にしか刺さらない内容だったとしても、出版社からすれば喉から手が出るほど採用したい内容であるかもしれません。
具体的なアプローチ方法/編集者へのコンタクトの仕方
実はこれは意外なほど簡単です。
そのため冒頭で「フツーにアプローチすればいいじゃん」と書いたのです。
以下にコンタクトの仕方を記載していきます。
正直どの方法でも構いません。
■具体的なコンタクト方法 例:
①出版社の公式HPにある電話番号から電話を掛ける
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②出版社の公式HPにあるメールアドレスや応募フォームからメッセージを送る
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③出版社に自分の本の原稿または企画書を郵送する
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④出版社に自分の本の原稿または企画書を持って持参する
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⑤Twitterで出版社の編集者を探してDMを送る
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⑥出版社の提供している出版資料を請求する(その際に出版への意欲を書き連ねておく)
上記の方法でコンタクトを取ったら、「出版のアイデアをプレゼンしたい旨」を伝え、担当者につないでもらいましょう。
もちろん、これ以外の方法でも構いません。
要は、常識的な範囲でアプローチをしていれば何でもよく、最も重要なのは伝える内容なのだということを理解していただければ幸いです。