著作権違反によって出版した本が出版停止になることはあるのか
ルール違反のせいで出版した本が停止になってしまうことが・・・
本出版を志して執筆をしている方は、当然著作権や引用のルールを知らなければいけません。
■参考:執筆に関するルールの他の記事:
実際、過去にもいくつかルールや法律違反のために出版禁止・絶版になってしまった本が存在するからです。
例えば過去に、作曲家の佐村河内守さんが第三者に作曲を依頼していた(自分で作曲していなかった)ことがバレて大々的にニュースで報道されました。
こちらは厳密に言えば著作権法違反ではなく、ゴーストライターからの告発受けたという事件でしたが、これにより作曲家が自伝として出版した書籍が販売停止になっています。
自伝の中では、曲はすべて自分が作曲したものだという前提で自伝が書かれているので、事実と反することが判明し、本が販売停止になってしまったのです。
インプットの際に、何度も何度も抱いた疑問を解消するために、調べる・調査する・考えるという作業を繰り返したとは思いますが、こんなふうに事実とは違うことを書いてしまったということが理由で販売停止になるケースが時々あります。
また、インターネット上の書き込みを無断で使用したとして、販売が停止になった書籍もいくつかあります。
私の知っている例ですと、インターネット上の書き込みを引用した、という範囲にとどまらず、その内容のほとんどがインターネット上の書き込みを改変・編集して作られていた本でした。
大ヒットになりかけましたが、「これは無断転載ではないか?」という噂がインターネットで広がり、この本はあっという間に書店の売り場から消え、回収&出版停止になってしまいました。
このように、ほんの軽い気持ちで無断転載や著作権を侵害してしまうと、インターネット上で炎上したり、口コミがあっという間に広がってしまいます。
大手掲示板「2ch」は今やどなたでもご存知だとは思いますが、2chで疑惑が話題になり、有志による検証が行われた結果、無断転載が発覚、そして出版停止になったというケースは非常に多くあります。
もちろん2chに限らず、真偽にかかわらず一度噂が出てしまえば、Twitterやブログであっという間に拡散されてしまいます。
アイデアやテーマ・コンセプトには著作権がない。
この著作権にもそんなに厳しいラインが設けられているわけではありません。
「たまたま表現がかぶってしまった」
「アイデアがかぶってしまった」
これくらいレベルのものはグレーゾーン、もしくは白とされることが多いようです。
著作権によって保護される対象は創作物としてつくられたものであって、一般的に「アイデア」や「コンセプト・テーマ」などは該当しないためです。
例えば全く同じ「ココナッツミルクで得られる健康」というテーマの本を書こう、と決めたとき、既存の本とこのテーマが重なったという程度では著作権を侵したことにはなりません。
とはいえ、せっかく出版した本が販売停止に追い込まれてしまっては、折角の努力が水の泡ですので、著作権やルールに関しては、極力慎重に確認をしていきましょう。
「アイデア」には著作権はありません。
あなたと同じアイデアや発想を持った人が執筆した本は、おそらく過去に何冊も出版されているでしょう。
だからこそ、表現にオリジナリティが出せるように工夫できるようになれば、なおベストです。