目次の書き方次第で、あなたの企画書を出版社が採用してくれるかどうかが変わります。
目次の基本は「わかりやすく」「的確に」書くこと。
「出版社が思わず採用したくなるような企画書」はどのような企画書でしょうか。
ものすごく端的に言うと、出版社は「売れる本」「自社の業績を上げられるような本」が欲しいのです。
従って、出版社の方があなたの企画書を読んで「この本は売れるぞ」「私の手柄になるぞ」と思ってくれれば良い訳です。
あなたがどれほど熱意を込めて企画書を書いたとしても、それが全くの見込みがなく、平々凡々なアイディアで、出版社の目に止まらなければ何の意味もありません。
しかし、書き方やテーマの切り口・そして伝え方を少し意識するだけで、あなたのアイディアが素晴らしいものに変わっていく可能性は充分にあります。
実は、企画書本体以外の部分でも、自分の「書きたいもの」を強烈に、そして効率よくアピールできる部分があります。
それは「目次」です。
出版社へのアプローチ③ 企画書を応募するの記事にも記載がありますが、企画書は全体としては以下のように構成されていることが好ましいです。
(1)企画書
(2)原稿のサンプル
そしてこのうちの(2)の原稿サンプルの構成を詳しく見ていくと、以下の通りになります。
目次
↓
表紙
↓
原稿サンプル(本文)
さて、この「目次」の部分のお話を少し詳しくさせてください。
これは、書籍化されたあとにも通じる、非常に重要な部分のお話です。
参考:出版社の目に留まり採用される企画書に共通する「目次の構成」と作り方を教えます
書く前にまずは目的を考えよう。目次を書く目的は?目次の役割ってなんだろう?
あなた自身、新たな本を手にしたとき、一番最初のアクションとして目次に目を通される方が多いでしょう。
それもそのはずです。
「目次」は「この本には何が書かれているか」「どういう情報が入っているか」「どのような順番で書かれているか」という、その本に関する情報が全て余すところなく、ぎゅっぎゅっと詰まっている、いわば「核」の部分ですらあるからです。
目次は購買の判断にも重要な役割を担っています。
書店で見かけた本のタイトルやキャッチコピーに惹かれたときにも、まず目次をぱらぱらと見ますよね。
その目次の内容をじっくりと見て、買う・買わないの判断をする方も多いでしょう。
目次の時点でわかりやすく内容を説明し、かつ読者を惹きつけていられなければ、購入にいたってもらえない可能性も十分にあるのです。
確かに、本という性質上、何よりも「中身で勝負」なのは事実です。
しかし、目次というスタート地点で出版社の目に止まらない、もしくは書籍化されたあとも購入してもらえなければ、どんなに本文に力を入れて書いたところで努力が水の泡になってしまうのです。
ただし、書籍化される際の目次には、実際にはプロの編集者の手が加わります。
素人の考えた目次が最初からそのまま採用されるというわけではありませんので、はじめから本屋の売り場に並べられている流通のことまでは考えなくても大丈夫ですので、そこは安心してください。
「売れそうな本」を「売れる本」に仕立て上げるのは、また別のお話になりますし、それは出版社や編集者の力によるところも多い部分です。
まだ出版予定のない本の目次に、あまり気負わないでください。
参考:出版社に原稿を持ち込みたい!原稿持ち込みのポイントとルール(応募時のあれこれ)
目次は「出版社へのアピール手段」:
ここでお話する目次のことは、あくまでも、出版社にどう自分の書きたいものを伝えるか、というアピール手段のひとつです。
「売れる・売れない」は置いておいて、ひとまずは企画書や原稿をより輝かせるための「ツール」として目次を利用する、ということを意識してください。
この時点における目次とは、「全体の構成案」とほとんど同じ意味です。
頭の中に「書きたいもの」がしっかりと構築されていないと、とても苦労することになります。
また、それがしっかりできていなければ、出版社の人もあなたが何が書きたいか理解できるはずがありません。
アウトプットの一環でもある作業なので、目次の作成はじっくり時間をとって取り組んでください。