本出版ガイド

本出版の方法 持ち込み商業出版 自費出版 どれくらい儲かるのか?出版社の情報から書き方までまとめました!

【解説】自費出版、自主出版、商業出版、企業出版、カスタム出版、共同出版、自己出版、同人出版の意味や定義は?分かりやすく説明します。

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「●●出版」多すぎ!それぞれの意味と定義、違いは?

「出版、面白そうだな・・・」

そう思って調べてみると「自費出版」「自主出版」「商業出版」「企業出版」「カスタム出版」「共同出版」「自己出版」「同人出版」・・・。

あまりに多くの種類の出版形態がありすぎて、初めてみる人にはよく分からないかもしれません。

そこで、各出版形態がそれぞれどういう意味なのかを調べてみました。

以下にて解説します。

自費出版とは?自費出版の意味と定義

自費出版とは、著者が出版費用を全額負担して出版する出版形態です。

当然出版費用を著者が全額負担するので、売上も大部分が著者の取り分となります。

出版する本の冊数や流通規模等によって、費用は10万円程度から数百万円レベルまで、幅広いパターンがあり得ます。

なお「取り分は売上の全額じゃないの?なんで大半?」と思うかもしれません。

売上の一部を出版社の取り分として設定する理由は、あなたの自費出版書籍が爆発的に売れた場合の諸経費を賄うためです。

例えばあなたの出版した本がベストセラーになった場合、流通や管理などの側面で膨大な量の事務仕事を本が売れなくなるまで続けなくてはなりません。

この場合のリスクヘッジとして、出版社は売上の一部を取り分にしたがる場合があります。

いずれにせよ、出版する本の内容も自由に選択出来、費用はかかるものの売上の大半を自分のものに出来るのが自費出版です。

参考:自費出版を扱っている出版社まとめ>>

自主出版とは?自主出版の意味と定義

自主出版とは、著者が出版費用を全額負担して出版する出版形態です。つまり、自費出版と同じです。

なぜこのような言葉が使われているのか全く分かりません。

自費出版という言葉を多くの人が間違えて自主出版と言っているのか・・・

ないしは、どこかの出版社が自社の自費出版事業を他社と差別化しようとして自主出版という言葉を使い始めたか、大方そのようなところでしょう。

商業出版とは?商業出版の意味と定義

商業出版とは、出版社が出版費用を全額負担して出版する出版形態です。

出版費用は出版社負担のため、当然著者の取り分は自費出版の場合と比べて小さいです。

この取り分は印税と呼び、印税は著者が出版社で話し合って決めますが、著者の印税は一般的には7%〜10%程度、多ければ10数%程度と言われています。

商業出版での印税率がこのように低いのは、最初の費用負担というリスクを出版社が負っているからです。

有名人やベストセラー作家の出版の場合、出版した本はまず間違いなく売れると見込まれるので、出版社が負うリスクは小さく、印税率は20%などと高くなる場合もあります。

ちなみに商業出版のハードルはとてつもなく高いです。

出版社に「この人の本を出したら利益が出る」と確信を持ってもらう必要があるからです。

出版社も企業ですから、元を取るためではなく、利益を上げるために本を出版しています。

そう考えると、一般的には最低でも1万冊は売れるという確信がなければ、出版社は商業出版を行いません

それくらい商業出版はハードルが高いのです。

参考:出版社にあなたの本を出したいと思わせる方法>>

共同出版とは?共同出版の意味と定義

共同出版とは、著者と出版社が費用を分割して出版する出版形態です。

負担額は著者と出版社で話し合って決めることになりますが、多くの場合、出版社側から費用負担に関し提案があります。

よくあるケースは「出版の実費は著者が負担してくれ。広告宣伝費は出版社側で負担する」などの負担箇所を分担するパターンです。

また、費用を完全に折半するケースもよく耳にします。

なお共同出版を提案するのは自費出版をメインに事業を行なっている出版社に多いです。

「この人の本は売れる!」と確信をした際に、彼らは共同出版を提案することがあります。

従って共同出版を提案された場合、著者のあなたは「自分の本は売れる可能性が高い」と自信を持って良いでしょう。

企業出版(カスタム出版)とは?企業出版の意味と定義

企業出版とは、企業のマーケティングやブランディング施策として書籍を出版する事を言います。

カスタム出版と呼ぶ場合も多く、一部の出版社はブランディング出版と言うこともありますが、意味は全く同じです。

当然企業出版時は出版したい企業が自社の広告宣伝費を使用して出版するので、費用負担という意味では著者負担です。

出版した本が売れて多くの人の目に止まることで、その本の著者や企業、サービスが有名になります。

その結果イメージ向上自社製品やサービスの販売促進入社希望者の増加などが期待されます。

■企業出版の具体例:
早い! 安い! 痛くない! 「部分矯正」歯科で美と健康を手に入れる。

インプレス (2018-04-27)

*歯医者さんが自分の医院のブランディングのために出版したであろう例です。

このように、出版した書籍を用いてブランディングや集客を行う事を「ブックマーケティング」と呼ぶこともあります。

色々な言葉があり混乱しますが、要するに「企業出版=カスタム出版=ブランディング出版=ブックマーケティング」です。

参考:なぜ94%の人が出版を諦めるのか?>>

自己出版とは?自己出版の意味と定義

自己出版とは、出版社を通さず本を出版する出版方法です。

例えばインフォトップ(=情報商材のネット通販サイト)で情報商材を発売すれば自己出版です。

自分で書いた原稿を印刷屋で印刷し、コミケで販売するのも自己出版です。

*コミケ=コミックマーケット。同人誌即売イベントのこと。

なお自己出版の場合、出版社の編集者というプロの客観的な視点が入らないので、自慢話や他人から見て興味のない内容にならないように注意する必要があります。

そのため、販売前に多くの方に欠かさずレビューしてもらうようにしましょう。

もちろん誤字脱字チェックなどの校正作業も自分で行う必要があります。

同人出版とは?同人出版の意味と定義

同人出版は自己出版の一ジャンルで、同人誌を出版することを言います。

同人誌とは「同人(同好の士)が、資金を出し作成する雑誌」の略語です。

つまり同人出版とは「同じ趣味を持つ人たちがいるジャンルに関する自己出版」を指します。

例えば漫画ワンピースのファンが、自分でゴムゴムのルフィのパロディー漫画を製作し、自分で冊子にし、それをワンピースのファンイベントで販売したとしましょう。

これは自己出版であり同人出版です。なぜならワンピースのファンは多くいるからです。

一方で自分で自分の自伝を執筆し、自分で印刷して冊子する。これは自己出版ですが、同人出版ではありません。

まとめ 〜 自身に合う方法で出版を 〜

ここまでみてきた通り、出版には色々な方法があります。

自分の着地点をしっかりと認識した上で、ご自身に合う出版を選択してみてください。

参考:なぜ普通の人でも出版すべきなのか?>>

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