本を出版するとどれくらいの収入になるの?出版は儲かる?
基本的には「印税」と「原稿料」で成り立っている。
何といっても、本を出版することで一番気になるのは「収入」の面です。
副業として考えている方、出版を大きなビジネスチャンスとして捉えている方。
もしくはちょっとした趣味の延長だとは思っていても、やはり「お金」の部分、儲かるかどうかは気になりますよね。
ごく一般的に、本が出版されることで得られる収入は以下の通りです。
①原稿料(原稿用紙1枚いくらという形で支払われる)
②印税(売り上げに対して◯%という形で支払われる)
本を出版することで得られる収入には、およそ、この「原稿料」と「印税(印税収入)」の2パターンがあります。
基本的に、どちらかのパターンでの収入です。
組み合わせるパターンもありますが、基本的にはどちらか一種類を適用します。
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
①原稿料の場合の収入はどれくらい儲かるのか
400字詰め原稿用紙1枚につき、数千円〜数万円単位で支払われることが多いです。
実績やキャリアによってこの価格にはかなり差が出てくるので、「相場は?」と聞かれると非常に回答に難しいですが、私の友人の作家(エッセイを3冊出しているブロガー)は、原稿用紙1枚で13,000円でした。
大抵原稿料は(ページ単価)×(ページ数)によって買い取られますので、この友人は250枚の原稿を書くと、250枚 x 13,000円 = 325万円の収入になります。
しかしながら駆け出しや無名の新人は、もちろんそれほどうまい話は中々ありません。
ジャンルにも寄るとは思いますが、スタートは数千円レベルだと思います。
もしも原稿用紙1枚につき原稿料が2,000円だとすると、250枚書いてやっと50万円です。
これが大作家先生や大御所になると、桁が一つ違う、なんてこともざらにあります。
出版業界は知名度や実績によって売れ行きも大きく変わりますので、この点が非常に重要で、一概に儲かると言い切ることはできないということになります。
ちなみに書き下ろしで文庫化、新書化など、雑誌掲載などを経由せずに出版された場合は、この「原稿料」が支払われないというパターンもあります。
出版が確定したあたりで詳しい契約の条件の話になると思いますので、契約書にハンコを押す前に、内容をよく確認することが重要です。
②印税(印税収入)の場合はどれくらい儲かるのか
印税は「本の著者が、本の著作権使用料として出版者から受けとる金銭」の事を言います。
これは(本の定価×◯%) × (発行部数) = (印税収入) という計算になることが多いですね。
印税は10%弱(7-9%)が一般的ですが、全くの無名の新人の場合は5%程度が多いですし、有名人ですと20%ということもあります。
これも原稿料と同様、実績やキャリアがかなり関係して来ますので、専業作家を目指している方は駆け出しのうちは、少し辛い思いをするかもしれませんね。
■印税の例:
1,000円(本の定価)×10%(印税率)×10,000部(刷り部数)=100万円
なお、印税は初版発行後、大体2〜3ヶ月後程度で支払われることが多いです。
また、この印税は一般的には発行部数によって決定されます。
刷られたあとの実際の売り上げには関係ありません。
1冊も売れなくても、1万冊刷っていれば1万冊分の印税はもらえます。
なお、本の売れ行きが良く、1万部以上売れそうな時は、重版(より多くの部数を刷る事)を行いますので、重版に応じて印税は増えます。
ただし出版業界の現状としては、さほど喜ばしくない状況が続いているので、初版部数は抑えめに設定されることが多いです。
一般的なエッセイでは、小規模の出版社で2,000部、大規模なところで1万部程度でしょうか。
一般的に出版社が強気な数で初版を発行するのは、よほど有名な作家で売り上げの見込みがあるケースが多いです。
しかしながら、例えば漫画などは、単価が安い代わりに、他の書籍に比べると刷り部数は多めだったりしますので、結局ジャンル次第なところもあります。
本を執筆することで得られる他の収入は?
他にも、著作が映像化された場合には、それに対する著作料が支払われます。
ただしこれは、漫画家が「映像化されても、作者はそれほど儲からない」という発言をしたことが過去にいくつか例があります。
例えば、『海猿』『ブラックジャックによろしく』の佐藤秀峰先生が「映画が70億のヒットになっても、実際には250万円しか入ってこなかった」といったようなことをTwitterで過去に暴露されていました。
250万という額だけ見ると大きく感じますが、全体の売上が70億だったことを考えれば、想像以上に原作者に支払われる額が低いと思われるのではないでしょうか。
(個人的には佐藤先生が出版社との契約時に、映像化の著作料の設定を安くしたまま契約してしまっただけだと思いますので、実際はそこまで低くはないと思いますが)
もちろん、契約時にしっかりと内容を確認して契約していれば、映画化が起これば大きなロイヤリティを得ることが出来ますが、駆け出しの頃はそこまで想像せずなあなあで契約してしまう人も多いのかもしれません。
公務員(教師や教員)の副業でも印税収入はもらえる?
生徒のために教科書や参考書を出版したい教師や教員の方は実は意外と多いです。
そうでなくとも、趣味で本を執筆していて出版にまでたどり着いたという教師や教員もある程度いると思います。(教師や教員には本が趣味という方が実は多いです)
彼らのような公務員は、基本的に副業禁止規定があるので、基本的に収入を得てはいけません。
ちなみに本の印税であってもダメです。
ただし抜け道があり、事前に上司や人事当局の許可を取っていればOKです。
従って恥ずかしいかもしれないですが、本の出版で儲けられそうな場合、その必然性を上司に説明して、うまく許可をとってもらうというのが正しい方法です。
出版をしてみたい!と思ったあなたへ
出版で失敗しないためにも、まずは出版の流れをしっかり把握する必要があります。
その意味で、パレードブックスにて提供している「出版案内資料」は無料で入手出来て、出版のフローやコスト感を具体的にイメージできます。
「せっかく本を出すのだから、こだわって最高の本を出したい!」という方はパレードブックスの資料を持っておくべきです。
また資料から直接出版社に連絡をすることも可能です。
「本当に自分に出版なんてできるの?」なんて最初は不安もあるかと思います。
しかしそれは自分に出版経験がなく、具体的な手順が見えていないから不安になっているだけです。
実績のある出版社の正しい資料を読んで学べば、出版は夢じゃないことがわかります。
出版のノウハウを事前に学べるメリットに加え、出版社の方の考え方も知れる貴重な機会です。
資料を読み込み、万全の体制で出版に臨み作家としてデビューしましょう。